7月並の気温が9月まで…。2012年の残暑をデータで読む

Zansho

残暑が厳しい…。

ここ数年毎年耳にしている言葉のように思えますが、本当にそうなのでしょうか。

「気温をみればいいじゃないか」といわれそうですが、ただ気温をみただけでは、「何に比べて暑いのか」がわかりません。そこで「平年値」、あるいは「気候値」の登場です。

気候学の「気候」とは、長い時間の平均状態としての大気や海、地球の状態のことを指す言葉です。そしてある夏が暑いかどうかを調べるには、この「長い時間の平均」からの差を求める必要があるのです。案外面倒ですよね…。

とりあえず平年値を求めてみます。データはすべて気象庁のものを利用させていただいています。

Clim

この曲線が、過去30年・58箇所の気象官署全部の平均値になります。1月1日の58箇所の平均、1月2日の58箇所の平均…といった具合に毎日並べていった結果です。

この曲線をみると、ゆるやかに春から夏にかけて気温が上がり、秋はそれにくらべると急ぎ足で気温が落ちてゆく様子がみえます。また、北海道から沖縄まですべての観測点を平均しているので、最高でも26度程度にしかなりません。寒い場所も平均に含まれているからですね。

Nama

さて!ここに、今年の時系列を重ねてみるとこうなります。気候値(平年)よりも気温が高いところは赤く、低いところは青くしました。

これも2012年1月1日の58箇所の平均、2012年1月2日の…という具合に作っています。また、気温があまりバタバタとするのも嫌ですので、5日移動平均という手法で線をなめらかにしています。ようするに5日以下の変動は見えなくなっているわけです。

こうしてみると、冬は大変寒かったのに対して、4月下旬から5月上旬が暑く、6月はほぼ平年でした。

でも7月になるととたんに暑い日が続いて、8月は基本的に気候値の線よりも高くなっています。

Nama jjas

さて、肝心の残暑をみてみると…8月の終わりから9月はずっと気温が高いままになっています。梅雨があけた7月後半から9月までずっと同じような気温が続いていると言い換えてもいいでしょう。これは暑いわけですね…。

重要なのは58箇所もの平均をとっても気候値より2度ほど高い状態がずっと持続しているということで、これはとても残暑が厳しかったということです。

それでは、近年「残暑」は厳しくなっているのでしょうか? これを知るには、過去のデータを振り返って、すべての残暑をみなければいけません。

というわけで、次回は独自の方法でこの残暑を数字に置き換えてみましょう。データ解析開始!

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追記:このブログは週2回の更新を目指しています。次回は金曜日にお届けします。