シベリアの寒気がやってきた!2014年2月初旬に日本を襲った寒波の通り道

小春日和だった節分から一転して、日本各地はこれから一気に寒い空気に覆われる予定です。東京での気温は実に15度から3度近辺まで急激に冷える予定で、雪の予報もでています。

これだけ急に寒くなると、この空気はいったいどこからやってきたのだろうか? と不思議になります。一番簡単な答えは教科書通り「シベリア寒気団から」ということになるでしょうけれども、どうせならもう少し詳しく見てみると、寒気が実は「北極生まれ、シベリア育ち」の様子が見えてきます。

うねる寒波の通り道

次の縦長の図は ECMWF、つまり「ヨーロッパ中期予報センター」で計算された2月1日を開始点とした予報の図です。色を見ているだけで十分なのですが、こちらは850hPaの気温を示しています。日本の北、シベリアに青、というよりも寒すぎて紫色になっている部分がありますが、こちらがいわゆる寒気の中心です。

本来、こちらから冷たい空気が南に垂れ下がるようにやってくる場合もあるのですが、今回はむしろこの大きな冷たい空気の縁をうねうねとやっていているのがわかるでしょうか?

Kanpa

一番上の図が2月1日世界標準時12時、真ん中が2月2日、下が2月3日ですが、白い円で囲った部分がうねるようにして日本に迫っているのがわかります。これが今回の寒波のようですね。

寒波の生まれたのは北極

実はこの冷たい空気のうねり、もっと時間をさかのぼると北極からやってきているようにみえます。下の図は1月28日時点での「気圧」と「地表面気温」の平年からの差です。平年よりも気圧や気温が高い場所が暖色、低い場所が寒色で描かれています。

Kanpa2

これをみると、スカンジナビア半島を含む大きな強い高気圧が居座っているのがわかります。高気圧は右回りですから、東側には時計回りにやってくる北極からの冷たい空気の流れがあります。

これが下の図のように、ユーラシア大陸のちょっと奥の方でたまっているわけです。どうでしょう? この下の図、時間差を考慮すれば先ほどの ECMWF の一番上の図の白丸の部分とだいたい一致しますよね?

多少違うところがあるとはいえ、この一連の流れは本業のJAMSTECで2011年にプレスリリースしたのと似たような話になっています。

私たちの住んでいる中緯度は一時的に寒くなるとはいえ、図をみてもわかるとおり、北極はむしろ平年よりも暖かくなっていますので。温暖化がおこるとむしろ中緯度は一時的に寒くなるかもしれない、という最近ホットな話題とも関係するわけです。

専門家としては極渦はどうなっていたのか、ブロッキングはなかったのかといった細かい話をこれから追わなくてはいけないのですが、ひとまずは今回の寒波は北極生まれ、シベリア育ちのパターンといってよさそうです。

防寒対策はちゃんとしましょうね!

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