さまざまな記録を破りつつ、3つのハリケーンが太平洋に同時出現

週末にかけて気象関連のウェブサイトでは大きく取り扱われていたのですが、なんとカテゴリー4の強いハリケーンが3つ同時に太平洋上に出現したとのことです。冒頭の画像はNASAのTERRA衛星から撮影されたものですが、左、つまりは西からハリケーン・キロ、イグナシオ、ジメーナです。

カテゴリー4というのは、欧米で用いられるハリケーンの強さの指標で、カテゴリー4は5段階で2番目。風速は59〜69 m/s、中心気圧は920〜944 hPaという「猛烈な」台風に匹敵する強さです。その後、キロとイグナシオは衰退してカテゴリー3になりましたが、それにしても同時にみっつというのはすごいですね。

記録続きのハリケーン

コロラド州立大学のPhilip Klotzbach氏によれば、これは中央太平洋(西経140-180度)の領域に巨大ハリケーンが2個同時に存在した最初のケースにもなるのだそうです。

ハリケーンが動く様子はこちらのツイートのGIFアニメでも確認できますが、キロとイグナシオの中間にもまだ発達中の対流活動があって、なにやら不穏な感じです。

さて、こうした以前はなかった現象があると「異常事態か?」と思いたくなるのですが、このハリケーンの同時出現には背景があって、それは1997年以来といわれる進行中の巨大エルニーニョがあります。

エルニーニョ現象が起こると、赤道の東側、つまりは南米側の海水温が通常よりも暖かくなってこうしたハリケーンを維持するエネルギー源になりますし、雲活動の中心が東側に移動することで水平方向の風の流れもかなり変化します。これがハリケーンを多数生み出す背景となっているわけです。

現時点では現象としては特に異常というわけでもなく、「たまたま」エルニーニョがあったからこうした3つ玉のハリケーンがみえたということになりそうですが、やはり見た目は怖いものがあります。その様子を油井宇宙飛行士も宇宙から捉えています。

視線を転じて、日本の台風シーズンはどうなるのか、そろそろ目が離せません。

(Image Credits: NASA Goddard MODIS Rapid Response/Jeff Schmaltz)

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